中学生のテストといって、一番はじめに思いつくのは定期テストではないでしょうか?
1年に4~5回ある定期テスト。通知表はこの結果がものをいい、高校受験の志望校選びにも直結します。
定期テストは、学校で習った内容が身についているかを調べるテストです。範囲がわかっていて対策の立てやすいテストです。準備をすれば大丈夫。よい結果をだすために、当日に向けてがんばろう!
定期テストは完璧主義が成功する
定期テストには、「ここだけやっていればOK!」、「ヤマをはって一晩勉強すれば大丈夫!!」という裏技はありません。
定期テストは、前回のテストから今回のテストまでに習った範囲をの内容が幅広く出題されます。簡単な基本問題から、ちょっと複雑な応用問題まで、そこからでるのか!と驚く重箱の隅をつつく問題。
高得点をめざしているなら、重箱の隅問題まで対応しなくてはいけません。
「こんなところまでは出ないだろう」という楽観主義よりも、「もしかしたら出るかも。ここ覚えておこう!」というちょっと心配性な完璧主義者の方が定期テストでよい点がとれます。
日常生活で心配性の完璧主義すぎるのは疲れますが、テスト週間のときくらいは完璧主義でいきましょう。
テスト対策で一番はじめにすることは
テスト前だけでなく普段から毎日の復習をしていることが大切ですが、それはひとまず置いておいて・・・
テスト範囲が発表されて一番はじめにすると良いことはなんでしょうか?
それは、ずばりテストの範囲表を熟読することです。
これは大事です。
家庭教師としてテスト週間に生徒宅へ指導に行き、「計画を立てた?」と聞くと、たいていの生徒は「立てた」と答えます。
これは、ほとんどの学校で計画表が作って提出することが求められているからです。
でも、計画を立てたはずの生徒に、「○○(たとえば、社会の「平安時代」など単元名)って範囲に入ってるの?」と聞くと、「・・・、どうだったかな・・・」と答える生徒もちらほらいます。
範囲表をろくに見ずに、「○日教科書△~□ページ」と機械的に計画表のマスを埋めているだけの生徒のなんと多いことか!
まずは、計画表を熟読してください。教科書やワークの該当ページ、どの単元が範囲に入っているのか、「小テストやプリントからも出ます」、「ワークが大事なのでしっかり勉強しておくように」など、先生からの大ヒントが書かれていることも多いです。
敵を知らずして戦うことはできないのです!
というわけで、計画を立てる前に、まずは教科書やワーク、学校から配られたプリント類を手元においてじっくりと計画表に書いてあることを読んでくださいね。
定期テストの準備はいつからしよう?
定期テストのための勉強はいつからはじめたらよいのでしょうか?
その答えは、定期テストが終わったあとから、です。
意味がわからないですか?
正確に言うと、「前回の」定期テストが終わったそのあとから、です。
前回のテスト範囲の次のページからが今回のテスト範囲であることがほとんどです。だから、前回のテストが終わったその後から次の定期テストに向けての勉強が始まっているのです。
ですが、一般的には、テスト数日前からの勉強を「テスト勉強」と呼んでいますね。それでは、この直前集中のテスト勉強はいつからはじめたら良いでしょう?
これは、テストの2週間から10日前からはじめてください。
テストの範囲表がまだ発表されていない学校もあるかもしれませんが、前回のテスト範囲の次のページから今勉強しているところまでは確実にテスト範囲に入ってきます。範囲がわかるまで、そこの学習をしていきましょう。
なにを使って定期テスト対策をする?
ちまたには、「定期テストに強い」とうたっている問題集もたくさん売られていますし、塾では「テスト直前対策」の授業もあります。
それでは、まず大事なものは、学校の教科書、ノート、ワーク、資料集、プリント、小テストなどです。これらを中心に勉強していきましょう。
ちなみに、教科書やノートを使った勉強が「読む」だけ、下手したら「ながめる」になっている中学生がいますが、それでは覚えられません!しっかりと手を動かし、覚えるようにしましょう。
ワーク、プリント類は一度できていたところもできていなかったところも解き直す。一度できているならもう1回やらなくてもいいよ~と思うかもしれませんが、学校で習ったすぐに解いたら覚えていたこともテスト前になると時間がたっていて忘れていることがあります。だから、もう一度解き直しましょうね。前回、自分が書いた答えが見えないようにかくしながら、ノートに答えを書いてください。
ワークは少なくとも2回、できれば3回くり返し学習してください。(中学生の問題集の使い方<具体的編>の11のタイミングで学習しているとテスト期間前に2回終わっている範囲も多いはずです。)
暗記が必要な科目や単元は、教科書やノート、資料集からは、大事だと思うところをピックアップして、自分で暗記ノートを作るとよいです。
見た目がきれいなノートにする必要はなく、覚えたい語句を赤字にして他は黒字で文章にまとめます。それを赤シートで隠しながら、何度も声に出して読んだりノートに赤字語句を書いたりして覚えていきます。
暗記カードは書く時も使う時も時間がかかります。それよりも、ルーズリーフなどにどんどん書いていった方が良いです。
2日前には一度全部の範囲を終わらせる
テスト勉強は2日前からはじめる!というオソロシイ美学を持っている人もいるかもしれませんが、一度その美学から離れてみましょう。
新しく、2日前にはテスト範囲の勉強は一度終わっている、という美学を持ってください。
2日前までに一通り終わらせらていたら、最後の2日間で苦手だったところの見直しを余裕を持ってできます。テスト前日にしっかりと睡眠時間をとることもできます。
計画表の上手な作り方
テスト前に学校で計画表を作って提出することが多いと思います。学校から、配られない場合は自分で作ってもよいでしょう。
ただ、△日「英語教科書○○ページ」だけでは、いざ勉強するときにどうやって勉強したら良いかがわかりません。
具体的に、△日「英語教科書○○ページ:単語熟語書けるようにする。基本文を暗記。」 □日「社会資料集●●ページ:重要語句まとめ・暗記」などと言うように、計画表を見たらすぐに何をしたらよいかわかるように書いておきましょう。
ポイントとしては、手、口、耳など体を使って勉強する動作を書いておくことです。
ワークは2回以上くり返しますが、計画の段階からそれを書いておきます。学校の先生が見てもわかるように、「ワーク○~△ページ1回目」・「ワーク○~△ページ2回目」・「ワーク○から△ページ間違えたところ」としておきましょう。
テスト2日前からは、「間違えた問題」や「暗記の確認」などを中心に計画してください。
計画を立てるときはだいたいがやる気にみなぎっているので、ぎちぎちの計画を立ててしまいがちです。
しかし、そういう計画を立てて一度遅れが出てしまうと持ち直せないままテスト当日を迎えてしまいます。また、途中でいやになってしまうことがあります。
ですから、途中で必ず予備日を入れておきましょう。
全くの予備日にして計画の段階では予定を入れず、遅れがなかったら他の勉強を追加でしてもいいですし、他の日は3科目勉強するところを予備日は1科目だけにしておくというゆるめの日を作ってもよいです。
5日に1日くらい予備日を作ると、うまく最後まで計画がまわっていくことが多いです。
この記事をテスト直前に読んだ中学生へ
このテスト勉強法は、普段からワークや問題集を一度解いていることを前提で書いています。
(この記事の11を参考にしてください。)
もし、今すでにテスト期間中で「どうやって勉強したらいいだろう?」と思ってこの記事を読んだら、今から3回問題を解くのは難しいかもしれません。
その場合は、まずワークやプリント類を1回全部解いて、最低でも間違えた問題はもう一度解き直すことをしてください。
そして、このテストが終わったあとは、次の定期テストの準備として、授業が進むたびにワークや問題集を進めていきましょう。これで3回中の1回が終わることになります。