3年生の秋までに問題集を使った基本学習が終わった受験生は、過去問を使った学習へとステップを進めましょう。効果的な学習の進め方とは?まずは、過去問を解くメリットと準備についてのお話です。
過去問を使って学習するメリットとは?
第一志望の高校の過去入試問題を使って勉強すると、どんないいことがあるのでしょうか?
1.実際の問題形式に慣れることができる。
だいたい毎年同じような形式で問題が出されます。雰囲気をつかみ、時間配分を考えて問題を解けるようにしましょう。
志望校合格のためには何点くらいとらなければならないのかは、インターネットなどで調べると資料がでてきます。その点数に達するためには、どのレベルの問題までできるようにしておかなければならないのか確認しておきましょう。
たいていの問題は大問の中で、前半に出てくる問題が簡単で、後半にいくほど難しくなります。最低でも(1)が取れればいいのか、それとも何%くらいは最後まで正答しなければならないのか、など情報を整理しておくと今後の学習の指針になります。
2.いろいろな分野がランダムに出題されている問題を解くことができる。
今までは分野別の問題集を使って学習してきたと思います。自分が今どこの勉強をしているかわかっているのは、実はとてもすごいヒントです。
入試問題はどこの分野の問題かわからずに解かなければならないので、あやふやな記憶では解くことができません。また、いくつかの分野の知識がまざった融合問題もあります。
より実践的な問題を解くことで、問題を見たときに最初に何を考えるのか訓練することができます。
3.自分の苦手な分野がわかる
過去問を解いていると、「あっ、この問題は知っている!」「これは、問題集のあそこでやった内容だ!」などと自分の中で知識がはっきりわかっている問題と、「うーん、どっかで見たことがあるな~」「解き方は、こんな感じ・・・だったかな!?」など不安な問題の差がはっきりわかります。
過去問で出た問題とまったく同じ問題が出るということはありません。だから、答えを覚えてもなーんの意味もないのです。
しかし、解いたときに不安があった問題の周辺分野は、今のあなたの弱点です。そこから今年の入試に出ないとは限らないのです!
というわけで、過去問を解いたときに見つけた不安な分野は、もう一度しっかりと復習しましょう。
ところで、過去問を志望校の傾向をつかむために解く必要があると考えている受験生も多いですが、高校入試の場合は傾向はそれほど深く考えなくてよいです。
公立高校(都道府県ごとに同じ問題です)や一般的なレベルの私立高校の場合は、幅広い範囲から幅広い難易度で問題が出されます。
傾向を考えてヤマをはるよりも、まんべんなく勉強していたほうが当日よい点数を取れる確率はあがります。
ただし、都道府県によって、毎年国語で詩が出たり、リスニング問題の形式が同じだっだりするので、そのあたりは確認しておくといいですね。
(中学校で受ける実力テストや校外模試は、だいたいその都道府県の入試と似たような問題形式になっています。)
いつから使い始めるの?
過去問は、各教科で分野ごとの学習がちゃんと終わってから使ってください。だいたい11月から使い始めるとよいと思いますが、その時点でまだ基本的な問題集を終わらせて(一度解くだけでなくできるように反復学習)いない受験生は、あせって過去問は使わなくてもいいです。
まずは、分野ごとの問題集をしっかりと終わらせましょう。
過去問はどうやって入手する?
最近は、インターネット上で公表されている過去問も多いです。無料で気軽に手に入れられので、こういったものはぜひ利用してみましょう。(公立高校の場合は「〇〇県 高校入試 過去問」、私立高校の場合は「△△高校 入試 過去問」と検索してみましょう。)
ただし、インターネット上では公表されている年数が少なかったり、国語や社会では著作権の関係で全問載っていない場合もあります。
また、解説がなく答えのみ配布されていることも多いです。
解説がないとできなかった問題の解き方を理解することができないので、本確的に勉強するには向いていません。
問題集として市販されている過去問には解説がついているので、そちらを使って勉強した方が力がつきます。
まずは、自分の受験する都道府県や私立高校(第一志望の場合)の過去問を使います。
東京都立高校6年間スーパー過去問 平成26年度用 (公立高校過去問シリーズ) | ||||
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公立高校の場合、科目ごとに前年度の全都道府県の入試問題が掲載されている問題集も発売されているので、自分の都道府県の学習が終わってしまったら、そういった問題集を使ってもよいですね。
2014年受験用 全国高校入試問題正解 英語・数学・国語 | ||||
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過去問を使った勉強法の実践編はこちら
⇒基本の勉強が終わった受験生へ、過去問の解き方~実践編~